大判例

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鳥取家庭裁判所米子支部 事件番号不詳 決定

少年 M(昭一六・六・一生)

主文

少年をこの決定の日より二年間医療少年院に収容する。

理由

少年は昭和三三年七月七日当裁判所において虞犯、窃盗保護事件により医療少年院送致決定を受け、広島少年院に収容され昭和三四年六月一〇日同少年院を仮退院して同日(更生保護会)鳥取県給産会に帰住し鳥取保護観察所の保護観察に付されていたものであるが、仮退院の際犯罪者予防更生法第三四条第二項所定の一般遵守事項及び同法第三一条第三項による中国地方更生保護委員会所定の特別遵守事項の遵守を誓約したにも拘らず、担当保護司谷口伝蔵の保護指導監督に服せず

一  昭和三四年六月一一日前記給産会に帰住後鳥取公共職業安定所の斡旋により鳥取市○○○○建具店に住込就職し同月一二日より行くこととなつたのに同店に赴くことなくそのまま大阪市に出て所在をくらまし、

二  翌一二日大阪市曽根崎警察署に保護され浮浪者収容施設豊崎寮に収容されたものの、その間硝子工場工員等暫時した他働くこともなく、無断で寮を出てガード下等に起居しては鉄屑拾をしていたが、金銭に困り下水蓋を窃取したことによつて同年八月一日大阪家庭裁判所に送致され同年九月二日試験観察処分を受け農業○田○治方に補導委託となるも成果上らず同年一二月二一日不処分決定を受け、

三  そのまま米子市○町○丁目実父Fの許に帰り昭和三五年一月香川県方面に出稼に赴き同年三月頃米子市に帰つたがこの間担当保護司、鳥取保護観察所に何等連絡することもなく、

四  同月一二日頃鳥取県倉吉市内を徘徊映画観覧中警察に保護され鳥取保護観察所職員が引取り給産会に再度収容されることとなり、

五  同月二二日鳥取市○町土建下請業○田○方人夫として雇傭されたが次第に仕事を怠け途中一度解雇されたこともあるが同年五月九日頃まで続き、その後は職もなく同月三一日○田方より賃金の残り約二、五〇〇円を受取り給産会を出たまま所在をくらまし、

六  給産会を出て京都市に職を求めて出たが所持金を使い果たし野宿浮浪中を同年六月五日虞犯事件として京都家庭裁判所に送致され、鳥取家庭裁判所に移送の上、同年七月一日不処分決定を受け、

七  かくて三度給産会において食事付宿泊保護することとなり、七月一日鳥取市○○×丁目○○○食堂に就職の世話を受けたが働こうとせず七月四日同市○○通り○○精肉店に就職斡旋を受け通勤することとなつたが欠勤多く同僚と口論したあげく遂にここもやめてしまい、

八  その後就職先斡旋にも応せず八月一一日鳥取市保健所前道路において○正○所有の自転車一台を窃取し、

以て前記遵守事項に違反したもので、このままでは少年の更生は望み難く将来犯罪をなす虞れ顕著であつて今一度医療少年院に戻して収容し矯正教育を受けさせる必要があると認められるので犯罪者予防更生法第四三条により主文のとおり決定する。

(裁判官 山口定男)

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